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梅の実は、多くの果実の中でも、ずば抜けて酸っぱい果実です。この酸っぱさは主にクエン酸ですが、他に数多くの有機酸が複雑にからみあって梅の実独特の酸っぱさを引き出しています。みなさんもよく知っている、クエン酸は疲労回復にとても効き目があり、また高い酸度は細菌の繁殖を押える制菌作用があることが良く知られています。もちろん食欲増進にも効果があるので、梅干しや梅酒が夏バテ予防に好んで食されているのです。

梅干しのもうひとつの効果は、胃粘液増強効果です。現在人は酸に弱いと言われていますが、この酸が、人体を司る器官、脳に働きかけて生まれるパワーがもうひとつのパワー、つまり、酸っぱいことが刺激となって生まれるパワーです。その効果が現れるのが胃と唾液。人間は梅干しのように刺激となるものを食べた時、体を守ろうとする働きがある。それが、生体防御反応。酸っぱい刺激を脳が感じると、胃を痛めないように胃粘液の分泌が促がされる。その為、胃壁が守られることになる。これが、胃粘液増強効果です。現在人は甘い食物を好んで食べますが、酸っぱいものを食べて得られる効果は凄いですね。

梅の中に含まれている「クエン酸」が人体エネルギーの増強、血液の酸性中和弱アルカリ性を保つ事などを発見した功績で、イギリスの生化学者 H.クレプス博士は1953年、ノーベル生理学賞を受けました。「クレプスのクエン酸サイクル」で、この発見によって梅干しが動脈硬化、高血圧、脳出血予防、肝臓強化、疲労回復、殺菌、老化防止などに、すぐれた薬理的効果のあることが証明されました。特に、婦人の美容と健康に、スポーツ選手や車を運転する人の反射神経を機敏にする、効果があります。

昔から、梅干しを見るだけでも唾液が出てくるとよく言われます。梅干し場や梅の加工工場に近づいただけで唾液が盛んに出てきます。この梅干しには唾液と健康には深い関係があります。唾液はそもそも、3つある唾液線から分泌されているものですが、大きく分けて自然に出ている唾液と、食べ物などの刺激によって出てくる2種類があります。そのうち、より良い効果をもたらしてくれるのが刺激唾液。食べ物に脳が反応して出る唾液のことで、この刺激唾液には、無刺激唾液と違い、消化酵素を始め、様々な酵素が含まれているそうで、その中でもペルオキシターゼとカタラーゼ、この2つが問題の活性酵素を退治してくれます。梅干しの酸っぱさのイメージは我々日本人の体にとって、なくてはならないものの一つです。日の丸、梅干し、お米、日の丸弁当。

「おなかが痛い時は梅酒を飲めばいい」というおばあちゃんの知恵は、科学的に正しい理論です。梅の制菌作用が働いて、消化不良や下痢を止める効果があります。また、風邪をひいた時には、梅酒をお湯割にして飲むと、体が温まってぐっすり眠れます。またクエン酸の働きで、疲労回復効果非常に優れています。美味しい梅酒は良薬ににもなりますので「良薬は口に苦しと」いうのは梅には当てはまりませんね。

梅ジュースや梅酒のあの梅独特の爽やかな香りは、実は梅の種子から出て来るのです。ですので種子を取り除いて青梅で漬けた梅酒は香りが薄く、味気の無い、ジュースや梅酒になってしまいます。堅い種子の中にある白い柔らかな「仁」が梅酒の香りの秘密です。「仁」が梅酒の香りだけでなく、味やコクにも影響を与えているのです。このように梅には漢方薬にもなっているほど色々な成分が含まれています。

梅エキスってあまり聞き慣れない言葉ですが、昔から当地方の梅農家では、お腹の調子が悪い時、風邪気味の時、2日酔いや飲み過ぎた次の日、また下痢や便秘、疲労回復などに、薬として昔から用いられてきたもので、梅を梅肉エキスにする加熱の過程で、クエン酸と糖が結合して、ムメフラールが出来上がります。このムメフラールが梅肉のクエン酸との相乗効果で、非常に強い血流改善効果があることが農林省の食品総合研究所の研究でも解っています。
現代人にはドロドロ血が増えているといわれています。そんな中、さらに血小板が凝集しすぎてしまうと、流れにくいドロドロ血がついに、せきとめられてしまう事となる。つまり、脳梗塞や心筋梗塞をも起しかねないコワイ現象で、ムメフラールには、クエン酸などと共になって、血小板が凝集するのを防ぐ性質があります。
ちなみに、青梅や梅干しにはムメフラールは存在しません!
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